2012年12月26日水曜日

へのへの 出産体験記 当日 (4)  誕生

佐久間助産院に戻る。
13:00頃。


玄関に入るなり、またまた陣さんが来て「あぁぁぁー」と四つん這いになってしまう。

そこに佐久間先生と、勉強会に来ていた助産師さんが3,4人奥から続々と出てきてくれて、
佐久間先生、

「あらぁ、いいじゃない。いい陣痛が来たねぇ」

と言いながら

四つん這いになった私の脇に座って、お尻のあたりをグーっと押したり、
さすってくれる。

すると驚くほど体が楽になる。
さすが5000人を取り上げた手だぁ、、、とものすごい安堵感。

「いいよー、頑張ったねぇ。さぁこれからだねぇ」

よかった、進んでるんだ、と思うとホっとしつつ、また
「あぁぁぁぁーー」と陣さんが来るので声を出してしまう。

側にどなたかのお子さんいて、よく姿は見えなかったけど
私の様子を見て、怯えてサーーーーーーーーっと引いちゃったのが気配でわかる。

「ママもこうやって○○ちゃんを生んだんだよ。頑張ってるから応援してあげようね」
というようなことを言っていた、気がする。

ほかの助産師さんも
「いいよ、逃し方が上手だよー。そうそう息を吐いて、力を抜いてね」と
励ましてくれる。


さっき車の中で、陣さんウェーブにうまく乗れるようになった♪と思ったけど、
さらにまた大きな波が来た、という感じがした。


佐久間先生はお産に機械を使わないので、木の筒のようなものを
お腹に当て、
「赤ちゃんは元気よ。頑張って」
と赤ちゃんの状態を確認してくれる。



そして二階の入院室ともなる和室に行き、ビーズクッションに身をゆだね、
それからはひたすら、マサキ君とふたりで、陣さんに耐え、
ママディしゃんの通り道を開くために、ただただひたすら頑張るのみ。


陣さんが来ると、「来ましたーーーー」と私が言い、
マサキ君は服の上から肛門のあたりを拳でグーーーーっと押してくれる。
わたしは「あぁぁーーーーーーー」と全身で声を出しながら力をぬく。


‘肛門を拳で押す’というのは陣痛逃しにすごくいいらしく、
経験者の方からけっこう聞いていたのですが、ほんとうに体が楽になる。


マサキ君もへとへとになりながら、汗だくで頑張る。





それはまるで、絶対に開かない、重い重い岩の扉を、
指先だけでどうにかこうにか開けようとしているような・・・・・

ありえないけど、海がパックリ割れて、通り道ができるように
ひたすらひたすら祈り続けるような・・・・・・・


 そんな時間だった。





ところで佐久間先生は、紹介してくれたバディニャのKちゃんがお産のときは
陣痛は夫婦ふたりにまかせ、下で切干大根の煮物をしていたという(笑)


私のときも、要所要所で顔をだしてくれるものの、基本的には
夫婦ふたり。


でもそれが一番、お産を進行させてくれるのだとか。


 立ち会い出産を希望する場合、

「どなたがいらしてもいいですよ。

 ただし‘見学人’はいりません。

 一緒にお産をがんばってくれる人なら、どなたがいても結構です」

とおっしゃっていた。

その意味のとおり、まさにマサキ君と二人で、お産をしたような経験だった。

・・・・・




「陣痛が来たら目を閉じちゃダメよ」

先生にそう言われて、ついつい目をつぶってしまうところ、
目を開いてなんでもいいから(ふすまの模様とか、座布団の柄とか)見つめると、
不思議と痛みがやわらぐ。


おそらく目をつぶって闇の中に入ってしまうと、痛みに意識が集中しすぎてしまうから
なのか。


産後なんで目を閉じちゃいけなかったのか、 佐久間先生に聞いたら


「先に進むためには、目を閉じてはダメなの」


とおっしゃっていた。

すごく漠然とした答えだけど、妙に納得。



その後1回子宮口をチェックしたら開大5cm。
いつチェックしたのかは忘れてしまったんですが、、、、、


そしてどうやら頭が真下に降りていなくて、子宮の右側につかえているので、
今度は布団に横になり、右、左それぞれを下にして
5回ずつ陣痛が来たら、体制を交代する。


「あぁママディしゃんも出ようと必死に頑張ってるんだ。
 ママディしゃんがんばれ~」と
応援しつつ、何回繰り返したろうか・・・・



そのうち、佐久間先生の妹さんである、やはりベテランの助産師さんが来てくれる。


「いい陣痛よぉ。がんばろう。
 破水から始まったのね、痛いねぇ、痛いけどがんばろうねぇ。
 じょうずだよー。がんばろうねぇ」

すごく優しい先生で、お腹をさすりながら応援してくれる。
また木の筒をお腹に当て、ママディしゃんもとても元気で頑張っている、
と教えてくれる。


これも後で知ったのですが、破水から始まると、やはり普通より痛みが強いらしいです。


要は、風船の中から頭で押されるのと、
風船がやぶれて、頭でじかに押されるのとの、違いらしい。


事前にリラックス用の曲をiPodに入れておいたり、
洋子姉ちゃんがブレンドしてくれたアロマオイルやアロマスプレーを
準備しておいたけど、ぜんぜん使えなかった、、、、(涙)


また、ふと陣さんウェーブの乗り方がうまくなったか・・・・・!?と
思ったのもつかの間、さらにさらに大きな波がきたーーーーー、

「うぉあぁぁぁーーーーーーーー!!」と自然と声も大きく
ますます獣のようになってきたころ、


ちょうどそろそろ今日2回目の潮時とみて佐久間先生が戻ってきて、

「おぉ、上手だよー。いいよー、お尻のほうにグっときたかなぁ?」

と言うと、マサキ君が


「なんか今までと違う感触で、だいぶ押して来てます」と答える。


すると先生

「そうね。さぁ、どうする?なつきちゃん、頑張っちゃう?
 
 この次は夜になるわよ」と。



もうこの時点で最終段階に体がきているのを感じ、「がんばります」と答えると、
隣の分娩室に移動する。


「出産は分娩台でも、そうじゃなくてもいいよ」


と前から言われていたんだけれど、私は強く「こうしたい」という希望を最後まで
先生に伝えていなかったので、流れでやはり分娩台に乗ることにした。


ほんとうは・・・・分娩台でなく、和室でそのまま座ってか、四つん這いか
マサキ君につかまって生みたいと思ったのだけど、
なんでそれを伝えなかったのか。。。

じぶんでもよくわからない。







分娩台の乗ると、これまた今までとはまったく違う大きな波がくる。

もう痛みも感じない。

たぶん脳内モルヒネ全開で、完全に麻痺状態。

ただただ圧倒的な、大きな大きな波がくる。




波がくると、今までと違って、逃さずに、いきむ。


波が去ると、体が完全な静寂にはいる。




「じょうずよーいいよーその調子よ」

先生の声がときおり聞こえる。


なんどかいきむと、


「ほら!頭が見えてきた。お父さん、ほら!」


と私の枕元にいたマサキ君に頭が出てきたところを見せる先生。



おおぉい、見せちゃうのかい!と内心ツッコミながらも、

「なつきーがんばれ!頭が見えてきたよ!もう少しだよ」と
半泣きになりながらも、嬉しそうに応援してくれるマサキ君。


「さぁもうすぐだよー頑張れー。じょうずよーいいよー」

先生はとにかく褒めてくれた。



そしてまたなんどかいきむと、


「ほら、生まれる!お父さん、カメラは?カメラ持ってきたんでしょう?」


せかされて慌ててカメラを取りに行くマサキ君。




すると・・・・・

ついに開門。海が、割れた。




「オンギャーーーーーーンギャーー! ンギャーーーー!」






元気な元気な産声が・・・・・・



平成24年7月2日 16:05
石田森(当時ママディしゃん)誕生







満潮 16:24(銚子)





産道はもちろん切られることも、ありがたいことに裂けることもなく、
出てきた、きれいな真っ赤な赤ちゃん。


お互い号泣しながら、すぐに抱きかかえると、おっぱいに吸い付く。

それから産湯に入れられたり、計測されたり、
その間ママディしゃんはずーーーーっと大泣きしてて、
わたしは早く赤ちゃんを戻してほしいなぁ、とずーーーーっと思ってて、

戻ってきたママディしゃん、私の側にくるなり、ピタっと泣き止んで

ちっちゃなちっちゃな冷たい手で、さぐるように私の顔を、 静かにペタペタ触りながら
なんだか私を確認していたみたい。。


「これが、お母さんなんだね」って。


無言でお互い、初めましてって挨拶していたような・・・・・



あの感触は一生忘れられないと思う。




この写真、なんど見てもたまらなく可愛いのはきっと
世界で私とお父さんだけだね(笑)



お誕生おめでとう。

よくがんばって出てきてくれたね。

すばらしい体験をさせてくれてありがとう。

この日の感動は一生の宝物。

なにがあってもこの日の記憶が、これからの私たちをきっと支え続けてくれる。


(当日のほかの写真はこちらから)

2012年12月20日木曜日

へのへの 出産体験記 当日(3) 海

佐久間助産院到着。

ドライブ中に、なんとなく陣さんが和らいでいたせいか、
私が意外とケロっとした顔をしていたので、先生はちょっと驚いたようす。



予定日3週間前の内診で、子宮口が少しずつ柔らかくなってきている、と
先生に言われていたので、たぶん先生も私も、
この時点で、それなりに子宮口が開いてきてるのでは?と期待したものの、、、、、


見てみたら、たったの1.5cm程度、、、、、、、、、
(出産には開大10cmが必要)


がーーーん。。


これじゃまだ序の序の口。



こんなに強い陣さんだと思っていたのに、
まだスタートラインにも立てない状況だったなんて。。。



「これじゃ今ここにいても何もできないわ。
 どうする?
 一度家に帰ってもいいわよ。
 その辺散歩してもいいけど、まだだいぶ先になりそうねぇ」


がががーーーーーーーん。。



ヘタレな私はこの時点で、嘘でしょー、とまた泣きべそかきたくなりましたが、
ちょうどその日は、助産師さんたちの勉強会があって、
なんどか検診の時にお会いしていた若い助産師さんもいて
みんな口々に励ましてくれて、なんと嬉しかったこと・・・(涙)

「最初はみんなそうなんだよー。なかなか進まないんだよね。
 でもだいじょうぶ。
 みんなそうやって耐えて産むんだからねぇ。
 今はまだまだ体が楽だから、いまのうちに色々やり残したこととかやったほうがいいよー」


えー、これで体が楽なんですかー?!


と思いつつ、そうやって皆さんと立ち話していると、だんだん立っていられないくらい
強い陣さんになり、なんどか話中、立て膝をついてしまうようになる・・・・


そう、この時点でまたググーーっと引力にひかれるような
感触があり。


そんな私を見つつ先生は、

「あら、いいじゃない。いま潮がいいからね。
うまくいけば進むわよ。
でもまだまだよ。
どこか旦那さんと出かけてらっしゃい」


というので、産院から車で30分程度で行ける海に行くことに。





「あぁー海がみたい。潮風を飲みたい」と
その時、心から海を渇望していました。



移動中の車中でも、なんども体をのけ反らせるほどの強い陣さんに
耐えつつ、
ようやく九十九里浜に到着。



やはりいい潮になっているので、サーファーの車がたくさん。
熊谷ナンバーの車があったのを覚えている。


でも砂浜から少し離れた松林の脇にしか車が止められず、
砂浜までは歩くことに。


車から降りるやいなや車にへばりつくように、陣さんに耐え(笑)

ちょっと歩くともう立っていられなくて、「あぁぁー」と唸りつつ
すぐ四つん這いになってしまう。


もう身だしなみも気にしていられない感じだったし、
きっと周りのサーファーさんは
「?!なんじゃこの妊婦は?!こんなところにいていいのか?!?」
と思われたに違いない(笑)


海風も想像以上に寒くて、羽織ったショールも風になびくし、、、、


でもどうしても海が見たくて、将来君に支えられながら、どうにか一歩ずつ必死に
進む。


ようやく砂浜について、海が見えた。




きもちいいなぁ




 朦朧としたなかにも体が感じる、きもちがいい感覚。



あぁ海だァ



と開放される感覚。




この感覚が、どうしても味わいたかった。




妊娠中いちどだけ、海を見に行った。

そのとき、お腹の中の羊水と、海とか溶け合うような、一体化するような、
そんな錯覚とともに、
お腹の赤ちゃんが、海を母と感じているような、そんな感じがした。


臨月に、とにかく砂浜をいっぱい歩いたという超スリムでかわいい
Kカフェの奥さんはふだん大した運動もしてないのに、
初産で、超スピード出産だったという。



海のパワーをいただいたぜぃ!


と将来君に支えられながら海を見つつ、心の中で必死にガッツポーズをして、

また「うーうー」唸りながら、なんども四つん這いになってはまた歩き、
砂まみれになりながらどうにか車に戻る。



その時すでにお昼前だったので、多古町の道の駅で昼飯を買うというので
また産院のほうに戻ることに。



途中のコンビニで、私は駆け込むようにトイレで上からと下からぜーんぶ出してしまう。

もう空っぽになった感。


まさに、‘ゼロになる体’・・・



なるほど、薬を使わなくても浣腸なんかしなくても、
ちゃんと体がぜんぶ出してくれるんだ、と妙に感心したりして。




トイレでも四つん這いになっちゃうし、しばらく出てこないし、
これまた凄い形相に店員さんも驚いたでしょう、、、




腹減ったとバクバクご飯を食べるマサキ君を横目にもちろん食欲などなく。

車の窓の上についてる手すりにしがみついて、体を仰け反らせ、
「あぁぁぁーーー」とひたすら
車中で 陣さんに耐えていると、仲違いしていた姉から謝りのメール・・・



こんな時に返信できないよーーーと思いつつ、やっぱりどこか体がゆるんだ。
嬉しかった。。ありがとう。



しかしマサキ君はそんな私を見ても、みんなのうたの「6歳のバラード」 の替え歌
「おとこのこですぅ~♪ 
 ディッシャン(このときママディしゃんの略語でこう呼んでた・笑)ですぅ~♪」

などと呑気にまた歌なんかうたったりして、飄々としてて(笑)


隙を見て「太鼓でも叩きたいなぁ」オーラ丸出しで(笑)


でもそんなのが逆にすごく救われて。



そうやって、声を出しつつ陣さんを逃していると、
「あれ?なんかうまく陣さんウェーブに乗れるようになったかも?」と

ふと楽になった感触があった。



さて、昼飯も食った。

どうする?とマサキ君。(「オレは太鼓叩きたいけど」と心の声・笑)



「太鼓なんか叩いてる場合じゃねぇー!」と内心思いつつ、

んんーーこれでまた戻っても「まだまだ」って言われちゃうんだろうけど、、、

と思ったものの、このまま車の中でひたすら耐えるのも体勢も辛い、と
やっぱり一度、産院に戻ることに。


このとき12:45くらいかな。



そしてまた佐久間助産院に戻ったのでした。


つづく


2012年12月19日水曜日

へのへの 出産体験記 当日(2) 陣痛の痛み

ところで将来君といえば、臨月に入ってからなんだか家にあった
野口晴哉さんの『育児の本』を読んだばかりに、

出産は本来無痛で行われるもの

というのを信じていて、陣さんが始まっても

「ほんとに痛いの?痛いと思うから痛いんでしょ」などと
また呑気なことを言っていました(笑)


私もその本を読んでいたので、ほんとは思い込みなのかな、と希望的観測で
いたのですが、とーーんでもない!


さすがの晴哉さんも経験者ではないわけで、これは思い込みではない、と断定(笑)


でもやはり「痛い」と思うと、余計に痛いのは事実なわけで、
とりあえず「痛い」というワードは、頭の中から消すことにしました。
たぶん、「痛い」という言葉も一度も発しなかったかな。

そうすることによって、体が感じる実際の痛みもだいぶ違ったのではと思います。


そもそも実際にそれは今までに経験のない感覚で、
いわゆる「痛み」とも
なんとも種類の違う感覚だったような気がします。


だから陣痛の痛みは誰に聞いても「どんな痛み?」という問に対する、
正確な答えがない、、、


よくブルドーザーでお腹を走られるような、とか
スイカを鼻の穴から入れるような、とか
言われますが、、、
んなわけない(笑)


それは経験者にしか絶対にわからないからなんだなぁ、と。


私は痛みというより「ちから」「パワー」と感じました。
圧倒的なパワー。
という表現が一番近いような・・・・




話はそれましたが、佐久間助産院まで車で約1時間。


ふつうに考えたら、ちょっと家からは遠いと思われますが、あとから聞いたら
1時間前後はちょうどいいらしいです。


テレビでやるように、急に「う、うまれる~~~~~~」なんていう陣痛には
普通はぜったいならないわけで(笑)、ちょっと余裕を持って、ゆっくり向かう
くらいでちょうどいいんですって。

あっという間に生まれる人は実際にいるみたいですが、これは家系によるところが
大、だそうです。

お母さんが、「あなたはすぐ出てきちゃったのよー」という人は、そうなる可能性が
高いけど、普通~遅かった人は、まず無いとのこと。



と、ちゃんと事前に聞いてたのに、まったく私はきわめてご都合主義?な性格で、
マサキ君に「ちゃんとバスタオル持った?」なんて確認したりして(笑)

この時点でもまだ、「私は早く生まれちゃうんじゃないか」という勘違いを
拭いきれずにいました。


が、産院についてまたまた現実にぶち当たることになります。



つづく





2012年12月15日土曜日

へのへの 出産体験記 当日(1) はじまり

7月2日(月) 40週1日    旧暦5月13日 大安 

佐久間助産院(千葉県 多古町) 助産師:佐久間早苗先生




満潮 2時26分(千葉)



夜中の3時すぎ、お腹から「ポン」という音がして目が覚める。


破水すると音がすると何かで読んだから、あわててトイレに行くと、やはり
「じゃー」という感じで水が出ている。

間違いなく破水だと思い、佐久間先生に電話。


「あの、破水したみたいなんですが」

「そうですか、わかりました。
 それじゃそのうち陣痛が来るでしょうから、しばらく様子を見てください」


・・・・あれ?

だいたい本や体験談だと、破水したら羊水がどんどん漏れて、赤ちゃんが危なくなる
可能性があるから、ふつうは即産院へ行く、と書いてあったけど・・・、行かなくていいの?!


破水したら2時間後に生まれちゃった、なんていう体験談を聞いていたし、
勝手に自分は超安産でスピード出産に違いないと思い込んでいたので(笑)
わたしもすぐ生まれちゃったらどうしよう?!なんて思いつつ、

この道50年、とりあげた赤ちゃんは5000人以上の佐久間先生のいうことだ、

とちょっと不安はあるものの、いちど電話を切る。





するとすぐに陣痛とおぼしき、今までとはまったく違う痛み(かなり強い生理痛のような痛み)が
やってくる。


きたよーいよいよ陣さんだぁと舞い上がってくる私。


すぐ電話。


「陣痛がきました」

「そりゃくるわよあなた。だからしばらく様子を見てください」



「なんかどんどん水も出ているようなんですが、まだ行かなくていいですか?」

「まだまだ。
 水が出てくるっていうことは、まだ頭がちゃんと降りてないということ。
 蓋がされてないってことでしょ。
 こんな夜中に来る必要ないわよ。

 それより今はゆっくり朝まで寝なさい。」



「でもかなり痛いんですが・・・」

「・・・陣痛なんだから当たり前でしょう」


今から考えればバカみたいな電話をしたもんだと思うけど、やはりいざとなると
慌てるもので、、、気が動転していたのがよくわかる(笑)


最後の検診のとき、佐久間先生に

「私は時間や数字は聞かないからね。その代わりに
あなたの体がどういう状態かを聞きます」


とはっきり言われていたのに、
なかなか寝付けないので、痛みがくるごとにおきて つい陣痛の間隔を時計でチェック。、、、


5時くらいには不規則ながら5分おきくらいになる。

「もしやもう生まれるのでは」などとまたかなり見当違いな思いで

また電話(笑)


「なんだかもう5分おきくらいに痛みがあるんですが」

「最後に私はなんて言いましたか?時間は聞かないって言ったでしょう」


「はい。でも・・・」

「あなた、自分に都合のいいふうに考えすぎよ」

ピシャーっと図星をつかれ、、、、


冷静になり、ついに観念(笑)

そうか、今はまだほんの序章で、この痛みをしばらく耐えるのね、と腹をくくる。


「とにかく冷やさないようにね。

 女の体はお餅と同じ。温めればあたためるほど、ふわふわに柔らかくなるのよ」


・・・・
「とにかく冷やさない」

これは妊娠中、再三先生に言われ続けたこと。

「梅雨明けまでは防寒」ということだったので、私は妊娠中はずっと防寒対策。

寝るときは柔らかい素材の湯たんぽで背中から腰をあたたため、
靴下やレッグウォーマーは欠かさなかった。

・・・・



それからなんとなく7時くらいまでは横になりつつ、最後の入院支度準備。
マサキ君も起きてきて朝ごはんを作ってくれたので、8時過ぎに朝食。

食欲はぜんぜんなかったけど、まさに体力勝負になるわけで、
途中「うぅっ」と箸を止めつつ、なんとかいただく。


この時点で、陣さんはかなり強く痛みだしていたけれど、でもまた電話したら
「まだまだ」って言われちゃうだろうから我慢だなぁーーーと思ってると
佐久間先生から電話。


「どうですか、何か変化はあった?痛みはどう?」

「もうかなり痛いです。」


「お尻の方に押す感じはありますか?」

「よくわからないけど、押しているような気もします」


「そうでしょう。あれから全然連絡ないからどうしたかと思ったわよ。
 そろそろ潮時だからね。
 準備して来てください」


やっと行ってもいいのかぁ、とちょっと安心。
このときたしか8時45分くらい。


干潮 8時55分(銚子)


潮を見て電話を下さった先生。これが本当の「潮時」の使い方だぁ、と
のちに感心(笑)


 この日も最高気温は25度くらいだったみたいだけど、靴下は2枚履き、
愛用していたプレゼントでいただいた柔らかい湯たんぽを持って、
いざ車に乗り込む。


マサキ君は万が一、車の中で生まれてしまった時のためにバスタオルを準備。


座席に乗って、湯たんぽを足に挟むと、少し痛みがやわらぐ。


何度も通った道を走りながら、

「あぁついに、ついにママディしゃんに会えるんだ」

そう思うと、なんだか泣けてきて、涙が出てきてしまった。


多古町まで車で約1時間弱。


途中もちろん生まれることもなく、なんとなくドライブで気分もよくなり?
ついに佐久間助産院に到着しました。


つづく



2012年11月29日木曜日

へのへの 出産体験記  3日前~当日

予定日の2日前にようやくできあがった、手作りのおくるみ。

オーガニックコットンのタオル地とガーゼ地を買ってただ縫い付けただけの
超簡単なものだけど(笑)
ちっちゃい刺繍とアップリケも初チャレンジで、もっとも苦手なお裁縫だったけど
まだ見ぬ愛しい子への思いをひと針ひと針。
 

かわいいママディしゃん(当時)をこれで包むことを想像しながらの
それはそれは楽しい時間でした。




そして3日前に洋子姉ちゃんことアロマセラピストの小川洋子さんに
最後のアロママッサージをしてもらうことに。


つかう精油は、その時、その人に一番必要なものが選べるように
洋子姉ちゃんはいつも、本人に目をつぶって、左手で選んでもらいます。

右脳で、直感で選べるように。



「ママディしゃんが好きなの選んでね」と言ってから
その時私が選んだ精油が、


ブラックペッパー

バジル

フェンネル

ジンジバ


!!!

驚いたことに、妊娠中禁忌なものばかり!

イコール

通経作用のある、出産時にもってこいの精油ばかりだったんです。

「あぁママディしゃんも早く出たがってるんだなぁ」と実感。


特にフェンネルは母乳の出もよくする作用もあり
「食いしん坊まちがいなし!」とこれまた確信(笑)


最後のZinzibaは、すごく珍しいアフリカの精油だそうで
選んだのはなんと私が初だとか。

あんらま、この子もアフリカ好きなんだぁと驚いて。

なんとなく、アフリカの赤土のような(どんな?!)匂い。


そしてこのブレンド。
自分ではぜったい選ばない精油だたけど
それがなんともいえず、スパイシーかつハーブの青々としたみずみずしさに溢れたアロマで、
まさに「森」というイメージにぴったりだったのです。


じつはずっと前から名前には「森」とつけたいと思っていたので、
このときなんとなく、後押ししてもらった感もありました。


どのオイルがどこのチャクラに反応しているかも見てくれる洋子姉ちゃん。
やはり通経作用のあるオイルは会陰部のあたり、
そしてジンジバはクラウンチャクラに反応していたという。




大きく張りでたお腹。
うっとりとするオイルマッサージで、グイーーンと大きく動くママディしゃんに
ようこ姉ちゃんもビックリのようでしたが、最後に至福のリラックスタイム。


気持ちよかったぁ、洋子姉ちゃんありがとう。


日々の和みのヨーガ、プラス、これで緩んだぞ~と。



そして翌日が予定日前日。

ついに待ちに待った、おしるしがありました。



あぁいよいよだな、大きな喜びと、少しの不安と。


そして予定日7月1日を迎え、日中はとくに何もなく、お布団に入って
夜中の3時に、ポンという破水した音で目が覚めました。


つづく・・・

2012年11月22日木曜日

ついに・・・?!

すっかり親バカブログになっておりますが、、、、
おつきあいいただきありがとうございますm(_ _)m、、、


ついに・・・

昨日初めて、「マンマー、パッパー」と泣きながら叫んだ森しゃん!!

「うそだろー」

と信じなかったお父ちゃんも、夜中に「マンマー」と言いながら泣く姿を
しかと見届け、しぶしぶ?!納得(笑)


「マンマーー」なんて言われて泣かれると可愛さ百倍です。


最近では、可愛すぎて、呼び方も錯乱してまいりまして(笑)

かわいすぎまっす~


かわいすぎマッシューさん♡



ヤバ可愛い~


ヤバ川もりさん♡


もしくは
もーしゃん♡、モーくんしゃま♡、などなど

いい加減にしろ!と怒られそうでございます。





買ったまま手がつけられずにいた、手作りモビール。

ようやく作って吊り下げたら、思いのほか気に入っていただけたようで、
よく見てるし、近づけると一生懸命さわろうとします。

一度さわったら、速攻で食べようとしたので、慌てて遠ざけ、、、

ちなみに写真のちびピタ(死語)デニムTを着ている、田舎のいい人的なプーさん他、
顔でかプーさん、ハートを抱いたプーさんなどなど、
婆の趣味で家中プーさんだらけの我が家(笑)


 まんざらでもないようです。


でもあるとき、「ふぁーーー」って顔して何かに見とれてるーと思ったら、
太陽の光にキラキラ光る、ホコリを見つめる姿に
なーんかキュンとさせられました。





最近はささえてあげると、得意げに足をグーンと突っ張ってタッチがお上手。

お話もアーウーだけじゃなくて、いろ~んな森語が飛び出して、
ほんとうに楽しませてくれます。




8月にめでたく100歳を迎えたくら大婆様。
最近ちょっと弱っちゃって、ついにお風呂に自力で入れなくなってしまいましたが
(100歳までひとりで毎日入っていたのがスゴイけど!!)
森をみると「もーりーちゃん。いいこだねぇ。かわいいねぇ、かわいいもんだねぇ」といつも楽しそうにしてくれます。

近頃はなんでもニギニギする森しゃんに、小鳥にするように「ホイ」と人差し指をかざし、
森が「ひしっ」とこれまたしっかりその指を握るもんで、
大婆様も大喜び。
「おてーてーつーないでー♪」と歌ってくれます。


シワシワの細ーい指をにぎる、プクプクのちっちゃい手がたまらない、
今日この頃でございます。

2012年11月12日月曜日

ねがてぃぶ


洗濯とかしていて、熱い視線を感じ、ふと振り向くと、
ニッコリ笑ってくれる。


あぁぁぁぁぁ~~~~~~


世界中が笑ってくれたかのように


すべて肯定されたかのように


ひれ伏したいような

拝みたいような気持ちになる。



そして私はなんと未熟で

イミのないネガティブなものを沢山身につけてしまったんだろう、と

気づかされる。



自分の弱さゆえね。
自分を守るためね。


でもこれからは少しずつでも、それを手放していける、そんな気がする。

2012年10月19日金曜日

結婚式

先週の10日、最愛の姉が結婚式をあげました。



南青山のちいさなステキな教会で。




将来君と暮らすために千葉に越してくるまで、
埼玉の生家を出てからは、
20代はずっと姉と都内で二人暮らしをしていました。

その頃のストーリーは語り尽くせないほど、密なものでしたが、
とにかく荒くれ者だった私(笑)を、いつも姉はあたたかく癒してくれると同時に、
時には痛烈にわたしという人を問いただしてくれた、
マサキ君以外では唯一無二の存在でした。




じつはそんな姉と、私は出産を控えた臨月のときに、喧嘩。



「よりによってなんでこんな大切な時期に、そしてお互い幸せな時期に、
こうなってしまうんだろう」と悲しくて悲しくて何度も泣きました。


今から思えば、どんな動物でも出産を控えた親は、気が立っているものだし、
あの時の自分はある種どくとくな精神状態だったと思います。

その時はただただ混乱して、姉が遠く離れてしまったように感じ、
もう分かり合うのは無理なのかもしれない、とさえ思いました。


出産後に仲直りしたけれど、
なんとなくずっと、わたしの中で姉への思い、あの時の怒りの理由は
なんだったんだろう、と自分の気持ちがモヤモヤしていました。



でも、
さんざんいろいろあった父に手を引かれ、バージンロードを歩く姉は
ほんとうに幸せそうで、美しくって、わたしは涙が止まらず、
こちらをチラっと見て、にっこり微笑み「ありがとう」って言ってくれた瞬間に
すべてが吹き飛んでしまいました。


私たちは本当に心から、お互いの幸せを祈っていました。


ホンワカした雰囲気の姉は、誰にも優しく、誰からも愛されるタイプ。

でも、じつはとても自分に厳しく、固く心を閉ざして、
誰にも素顔を見せられない、甘えられないところがありました。


たぶん・・私もそういうところがあるけれど、
わたしにはずっとマサキ君がいてくれました。


「甘える」っていうと、ネガティブなイメージがどうしてもあるけれど、
甘えるというのは、相手にじぶんの感情を隠さず現せることなんですって。






私たちってナゼだか本当には、心をさらけ出すことは難しいイキモノ。。


さらけ出す必要なんてナイのかな?
そんなことないよね。



だから世界にただひとりでも、甘えることのできる人、さらけ出せる人、
そしてそれを受け止めてくれる人がいてくれたら、こんな幸せはありません。
それが最愛の人だったら、なおさら!


親や兄弟への甘えと、
愛する人への甘えってまたちょっと違うから。

自立してる人にこそ、甘える相手って必要なのかも。


そしてついに、姉にもおもう存分甘えることのできる人が現れました。

それはそれは、私が羨むほど(笑)


とってもお似合いのふたりです。




そして結婚式。
姉の、というのと、親になって初めて参列したお式ということもあり、
また格別な思いでした。


今は大切な大切な、宝物の森しゃんも、いつかこうして巣立っていく時が来るのだなぁと。


式なんてしない、という選択もあるけれど、大切に大切に育てた我が子の門出を、
こうして祝福する時間、というのは親にとって、とても幸せな時間なんだろうな、
と思いました。
うん、やっぱりいいもんだ!
なんかもう一回したくなった(笑)
日本人なんだから神前、白無垢と決めていたけど、ウェディングドレスもやっぱり素敵ですね。




そして最後に姉がとってもステキな詩を朗読したのでご紹介させてもらいます。


赤ちゃんは、ただミルクを与えられても、誰にも抱きしめられず、愛されなかったら
死んでしまうそうです。

今はヤクザ顔の父も、赤ちゃんだった時があるのです(笑)

そして若かった父は、きっと今のマサキ君が息子を愛するように、
きっと私たちを可愛がってくれたんだよね。



毎日まいにち、ギュっとしっかり抱きしめて、たいせつに生きていこう。




「わたしにふれてください」


もしわたしがあなたの赤ちゃんなら
どうぞ、わたしにふれてください。


今までわたしが、知らなかったやさしさを
あなたからもらいたい。


おふろにいれてください、
おむつを替えてください
おっぱいをください
きゅっとだきしめてください、
ほおにキスしてください
わたしの体をあたためてください
あなたのやさしさとあなたのくれる快楽が
わたしに安心と愛をつたえてくれるのです


もしわたしがあなたのこどもなら

どうぞ、わたしにふれてください
いやがるかもしれないし、拒否するかもしれないけど、
何度もそうしてください
わたしがどうしていやがるかわかってほしいから
おやすみなさい、と抱きしめるあなたの腕が
わたしの夜を甘くしてくれる
昼間にみせてくれるあなたのやさしさが
あなたの感じる真実を伝えてくれる


もしわたしがあなたの思春期のこどもなら

どうぞ、わたしにふれてください
もう大きくなったのだからなんていわないでください
あなたがわたしにふれるのをためらうなんて
思いたくない
あなたのやさしい腕が必要です
あなたのおだやかな声をききたいのです
人生は困難なもの、とわかったいま、
わたしの中の小さな子どもがあなたを必要とするのです


もしわたしがあなたの友達なら

どうぞ、わたしにふれてください
あなたがだきしめてくれると、
わたしはあなたにとって大切な人だとわかるから
あなたのやさしさが、おちこんでいる私も、
かけがえのない存在であることを
思い出させてくれるから
そしてひとりではない、と思い出させてくれるから
わたしにやすらぎをくれるあなたのありよう、
それだけがわたしが信じられるもの


もしわたしがあなたの愛の相手なら

そうぞ、わたしにふれてください
あなたは、情熱さえあれば、十分と思うかもしれない
でも、あなたの腕だけが、わたしの恐れをとかしてくれる
あなたのやさしくおだやかな指先をください
あなたにふれられて、わたしは愛されているということを
思い出すことができる
わたしはわたしなのだ、ということを
思い出すことができる


もしわたしがあなたの大きくなった息子なら

どうぞ、わたしにふれてください
わたしには、
抱きしめるべきわたしの家族はいるのだけれど
それでも、傷ついたときには
おかあさんとおとうさんにだきしめてほしい
おとうさん、あなたといるとすべてが違ってみえる
わたしが、大切なわたし、であると
思い出すことができる


もしわたしがあなたの年老いた父親なら

どうぞ、わたしにふれてください
あなたが小さかったときに
わたしがあなたにふれたと同じように
わたしの手をにぎり、わたしのそばにすわって
わたしを力づけてください
わたしの疲れた体によりそい、あたためてください
わたしは随分しわくちゃになってしまったけれど
あなたのやさしさに力づけられる


どうぞ,何も恐れないで

ただ、わたしにふれてください



――フィリス・K・デヴィス


原作者Phyllis K.Davis、翻訳者三砂 ちづる


2012年10月17日水曜日

元気です

なんだかひと月に一回の更新になっております、、、

あの暑さが嘘のように すっかり秋めいていますね。

お産のこと書きたいのに、なかなかまとまってパソコンに向かう時間が
取れず、、、、写真もだいぶ前のもあります。

ようやく一眼レフで撮影開始!
最初からそうすりゃよかったーと思うけど、そんな余裕はありませんでしたー



かわいいかわいい森しゃん、3ヶ月経って、だいぶ首がしっかりしてきました。

よいちょーがんばれ!

お、あがったあがった~


なんてやってたら、最近は


グイーん、とこのとおり


首が座るのも、もうちょいか?!



お父さんとドゥンドゥンバ・メドレーで踊るのも大好き♪

ドゥヌンベ・バダ・ボロコノンドと、盛り上がってまいります。


口太鼓にあわせて~

どぅぐとぅたかたたかたたかた~

ショフェマーン!ではこのとおり♪





おマルでのウンマルコちゃんも、だいぶ板についてきました。

今はそうですねーだいたい5回に3回は、おマルに座って
ブリーーっと快便。



おマルに座ってパパしゃんと見つめ合うの図。

いわゆる「おむつなし育児」、楽しいです♪


‘おむつなし’といっても、うちは基本的に布おむつをしていて、
ウンチは出そうな気配(オナラをしたり、おっぱい中に急に動きが止まったり、心なしか気張ってる様子だったり)を察知して、ささげてあげる方式。
おしっこはお風呂上がりくらい。


でもけして‘トレーニング’じゃないので、お互い力みがないし、
キャッチできれば、よっしゃー!って嬉しいし、
森しゃんも、ブリリリリーーーっとスッキリ爽快な感じ。

おマルで出し切ると、一日1回で排便も終わることが多いし
お互いはっぴー♪

ウーンとキバリ中


でも最近はなんとなく、「ウンチはおマルでするもの」って思ってきているフシのある
森しゃん。
チロっとおむつに出しちゃっても、その後おマルにささげると
「出し切るぜー」とばかりに、ぶりぶりーーと踏ん張ります。


3回連続でおマルで成功して、るんるん♪してると
おもいっきりオムツにされて大漏れで、ぎゃー、とか、
いろいろです。




がんばれー!と応援するのが母の日課。





「新品未使用」な あんよ

全身スベスベシルキーな肌ざわりの赤ちゃん。
足の裏も、踵も、ほっぺとおんなじようにスベスベちゃん。



しかし3ヶ月。
育児ってハンパねーーーってくらいやっぱり大変なものでした。


出産もそうだったけど、
それ以上に、「世の母ちゃんたちは、みんなこんな大変な思いして子供そだてたんですかー?!」
って聞いて回りたいくらい(笑)

「えーあなたは違うでしょ?」っていう例外はないんですよねぇ、すごい。



なんせ今までの私は、

自分優先、不自由大嫌い、我慢大嫌い。


それが自分後回し、とにかく自由ナシ、ひたすら忍耐。


みたいな日々。



こーんな可愛い我が子でも、一人では絶対乗り越えられない! と痛感しましたyo~。




「産後うつ」とか「産後ノイローゼ」とか多いのも、やっぱり納得しました。

どんなに可愛くても、やっぱり二人きりだと煮詰まります。


じぶんに余裕がないと、可愛いとも思えなくなった瞬間があって、ほんとうに自分でも
ゾっとしました。


一人では生きていけないんだなってつくづく実感しています。


可愛いかわいい森しゃんを、かわいすぎる~~~~~~~~~っていつも思えるように
なるべく色んな人に甘えさせてもらおう、と決意(笑)




ほんとうに両家の両親が四人とも元気でいてくれることが
こんなにありがたいとは!!


そしてこうみえて?人見知りなワタクシですが、ご近所さんの赤ちゃん連れさんが
話しかけてきてくれたりして、
ちょっとした会話ひとつでもすっごく救われたり。

そのうち私も輪に入れるように頑張ります。


でもやっぱり「三つ子の魂 百まで」を絶対的に信じる私は、
何があってもそれまでは、森しゃんに全身全霊をつくす所存でございます!!!!




といいつつーーーー






衝撃の「育児放棄」写真!!!!笑(撮影:まちゃちゃん)


太鼓たたくお父さんはやっぱり散歩中の犬のよう。

私は久々に太鼓で楽しんじゃったら、ドカンとつけがまいりましたーーーーとほほ。


産後の体は、ほんとうにこれまた未知で、
無理すると、とんでもないツケがまいります。

この後は、試合後のボクサーのように、酷い顔になりました、、、、、、



でも面白かったのが、顔って腫れると、みんなおんなじような顔になるんだねー
ってマサキ君と笑って。


考えてみれば、たぶん、頭蓋骨ってみんなほとんど一緒で、
その上にのっかってる肉のビミョーな加減で、顔貌、美醜とか決まっちゃうんだなぁって
なんか不思議ですね。








まぁなにせ、森しゃん同様ヨチヨチの母でございます。
これからもボチボチいきたいと思います。

2012年8月30日木曜日

もうすぐ2ヶ月

いやー毎日暑いですね、、、、

クーラー無しの我が家もそろそろ限界ですー




森くんとの蜜月

生まれてくれて早くももうすぐ2ヶ月。
 

生まれた直後

里帰りしないで頑張ってみたけど、1ヶ月でやはり夏バテしまして、、、、、

1週間ほど実家に帰りました。


お産でたった数時間、きばっただけ


なんて甘くみていたらとんでもない。


出産のために里帰りするのはやはり必要なんですね。





でも実家の両親はいまだに口をほとんどきかないほどの不仲だから
帰れば逆に疲れるだろうと思っていたのですが・・・・


実家に帰ってみたらアラ不思議。


父と母はまるで別人。

くつろげなかった実家が嘘みたいにまるで別世界。


世界を変えちゃった?!(笑)森くん






ほんとにね、親になってみないと親の気持ちはわからない
ということが少しだけわかり始めました。






日に日に顔が変わり、

ある瞬間は天使ちゃん

ある瞬間はブチョーさん

ある瞬間は親戚のおっちゃん





 えぇえぇ親バカですとも(笑)








 目で追うようになったり、
「あーうー」と
お話するようになったり、
成長というか変化というか
うれしいけどこのまま大きくならないでもいいよ、
なんて抱きしめちゃう、ダメな母。



 将来君が抱っこしていたら
「虫がとまってるみたいだよ、へへ」と、くら婆ちゃん (笑)







 ヤクザみたいな顔(!?)の父が
「もーちゃん、もーちゃん」とデレデレに・・・(笑)

 父のことも、とても冷静に見えるようになった。

いかに自分が幼くて、一方的な見方で父を見ていたか気づきました。


父と母のことは、二人のこと、と
割り切れるようになったのかも。





どんどんホッペが膨らんできました。
おっぱいいっぱい飲むからね。





今の森は
「原材料、主成分、おっぱい100%だね」
ってパパしゃんも驚き。

6ヶ月は母乳以外、お水もいっさいいらないんですって。
おっぱいって凄いよね。
赤ちゃんの成長にあわせて、
その時必要な栄養分がちゃーんと入ってるんだとか。


お腹から出てきても、
まだまだ母体と完全に一体の赤ちゃん。
 大きくなった(!)おっぱいに顔をうずめて
一生懸命のむ姿をみていると、
おっぱいって単に空腹や乾きを埋めるものじゃなくて
もっともっと深いところにあるものを
満たしていくものなんだなぁって実感。








そんでやっぱり当たり前だけど、ニンゲンは哺乳類なんだなぁって。

フツーにしてれば、おっぱいが出ないはずはないんだって。


いろいろ諸説ありますが、出ない原因は
ストレス
が大きいらしいです。


ツワリがないのも、

安産になったのも、

おっぱいがいっぱい出るのも

夫婦仲がいいこと、

がなにより大きいのよ。

と助産婦先生がおっしゃってました。





 おっぱい飲んで、満足そう~に、わたしの胸の上で
寝る森の重みを感じながら
眠るひと時が至福の時。

ま、クーラー無しの我が家では
汗だくですけど、、、、(笑)





赤ちゃんはみんな、生まれる前には

時間の概念のない、
善悪のない、
神様の世界にホワホワと生きているそうです。


そしてこの陰陽の、時の流れのある世界に
産まれてくる。


あーうー
と、まだ世界共通語を話してる時は

神様の世界と
この世界の
間の存在なのかもなぁと
感じます。



♪ある日パパと二人で 語り合ったさ
この世に生きる歓び、そして哀しみのことを~

ある日パパが言ったさ
僕を胸に抱き
辛く哀しい時にも ラララ泣くんじゃないと~

ある朝ぼくは目覚めて
そして知ったさ
この世に辛い哀しい ことがあるってことを ♪


こどもの頃は「なんじゃこの歌」と思った
グリーングリーン

今はこの歌詞がなんだかグっと胸に迫って
歌うとなんだか泣けちゃうんです。


森くんも、いつかそういうふうになるんだなぁと思うと(笑)








薄目をあけた眼の光は本当に神様みたいなの










 そしてピーナツ村出身のパパの子は、ピーナツ君でした(笑)


おとといから、ついにホーローおまるもデビュー。
昨日はおまるでウンチも成功~

いっちょ前に「う~~~ん」とかなりきばってブリーーっと排便(笑)
 
ぼちぼちね、ぼちぼち。



布おむつもエラいね、大変でしょーって言われるけど、
ぜんぜん大変じゃないですよ。
替えてあげると
綿の爽やかな肌ざわりがとっても気持ちよさそうで
わたしもなんだかうれしいし。





ントマのモリ・バーヨともご対面♪
ギニアでは同じ名前の人のこと「んとま」と親しみを込めて呼んでくれます。
「村に帰ったら日本にントマができたって報告するよ」と
とても嬉しそうに言ってくれました。 


 ソロさんに抱かれてゴキゲンの森しゃん。


最近よく笑ってくれるようになった森くん。
ベロベロ舌を出すとごきげんのサイン。

沢山ひとがいる場所、太鼓の音がするところがやっぱり好きみたい。


母ちゃんはその笑顔のためならなんでもするでーー


しかしワタクシ、写真だけはけっこう自信あったのに、
愛息の前には
「きゃーーーあらあらあらーーー」
とつい冷静さを失い、
ブレブレの写真しか撮れない哀しい母ちゃん(笑)

まだスマホでもないケータイ写真を撮り貯める日々でございます。